一般的なインプラント治療では、「骨が十分にある場所」を優先して埋入位置を決めることがあります。骨に余裕のある位置に埋めれば手術はやりやすいので、これは合理的な発想ではあります。
ただ、この順序だと、後から作る人工歯の位置が制限されてしまい、噛み合わせや見た目に無理が生じてしまうことがあります。
私は補綴を本来の専門にしてきた立場から、この順序を逆に考えるようにしています。最終的な歯の形を先に決めて、必要であれば骨造成も含めて、その理想の位置に埋入できるよう手術計画を立てるのです。
手間は増えますが、結果として噛みやすく、見た目も自然なインプラントになります。
USC(南カリフォルニア大学歯学部)に短期留学した際、アメリカの審美・補綴の現場では、この「最終形態からの逆算」が当たり前の作法でした。日本に戻ってからも、ずっとこの考え方を診療の軸にしています。








