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虫歯治療

当院の虫歯治療に対する
基本方針

当院の虫歯治療に対する基本方針

「以前治した歯がまた虫歯になった」というご相談で来院される方が、年代を問わず非常に多いです。詰め物の縁が黒ずんでいたり、被せ物の下で歯が崩れているなど、最初の治療の精度がその歯の予後に大きく関係していると、補綴分野に強みを持つ当院からすると、強くこの問題を感じています。

そのため当院では、保険診療を中心としながらも「精度」「丁寧さ」「時間のかけ方」にこだわって虫歯治療を行っています。
保険診療だから簡単に済ます、ということはしません。一つひとつの工程を確実に積み重ねることで、長く保つ治療結果につなげていきます。

虫歯治療で最も大事なのは、正確な診断と精密な処置です。当院では1回の診療に30〜60分の時間を取り、検査・説明・治療のそれぞれにきちんと時間を使います。

診断に迷うケースでは、複数の歯科医師でカンファレンスを開き、院内でセカンドオピニオンを取れる体制を整えています。一人の判断だけで進めないことが、結果として患者さんの歯を守ることにつながると考えています。

拡大視野による精密な治療

歯科用ルーペ(拡大鏡)について

当院では、すべての歯科医師が歯科用ルーペ(拡大鏡)を使って治療にあたっています。

肉眼では見えにくい細部まで拡大して確認できるため、虫歯の取り残しや、削らなくてよい健康な歯質まで削ってしまう事態を避けやすくなります。補綴物の適合をチェックする際にもルーペは欠かせません。

歯科用ルーペ(拡大鏡)について

マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)
について

精密さが特に求められる場面では、マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を用いた治療にも対応しています。

マイクロスコープは肉眼の20倍以上に拡大できるため、根管の中をのぞき込みながら処置を進める根管治療など、構造が複雑な部位で力を発揮します。

マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)について

虫歯の進行段階と症状

虫歯の進行段階と症状

虫歯が発生するメカニズム

虫歯は、お口の中の細菌が出す酸によって歯が溶けていく病気です。口の中にはもともと数百種類の細菌が暮らしていますが、その中でもミュータンス菌と呼ばれる細菌の集合体が、虫歯の主な原因菌となります。
ミュータンス菌は食事で取り込んだ糖を栄養にして酸を作り出し、その酸が歯の表面を覆うエナメル質を少しずつ溶かしていきます。

虫歯の進行段階(C0〜C4)

虫歯の進行は、一般的にC0からC4までの5段階に分類されます。

C0(初期虫歯)

症状

エナメル質の表面が白く濁ったように見える状態です。

対応

まだ歯に穴は開いていません。フッ素塗布と丁寧な歯みがきにより、唾液の力で歯が修復される「再石灰化」が働き、健康な状態に戻る可能性があります。

再石灰化とは、唾液の中のカルシウムやリン酸が歯の表面に戻り、溶けかけた部分を補修する現象を指します。当院でも、この段階で見つかった歯はできる限り削らずに経過を追います。

C0(初期虫歯)

C1(エナメル質虫歯)

症状

歯の最表層であるエナメル質に、小さな穴が開き始めた状態です。

対応

エナメル質には神経が通っていないため、この段階で痛みを感じる方はほとんどいません。ただ、ここで放置すれば確実に内側へ進みます。早めに治しに来ていただきたい段階です。

C1(エナメル質虫歯)

C2(象牙質虫歯)

症状

虫歯が「象牙質」まで届いた状態です。象牙質はエナメル質の内側にある層で、内部に無数の細い管(象牙細管)が走っており、その先は神経のある歯髄につながっています。冷たい水や甘いものでしみる、いわゆる知覚過敏のような症状が出始めます。

実際の診療では、この段階で来院される方が一番多いです。

C2(象牙質虫歯)
C1・C2段階の治療
コンポジットレジン充填

虫歯の範囲が小さいときは、「コンポジットレジン」と呼ばれる歯科用のプラスチック樹脂で修復します。

歯の色に近い白い材料で、削った部分に直接詰めて光で固めていきます。多くの場合、1回の来院で治療が終わります。

コンポジットレジン充填

インレー(詰め物)治療

虫歯の範囲が少し大きい場合は、削った部分の型を取り、別に作った詰め物を歯に接着します。

保険診療では主に金銀パラジウム合金、いわゆる銀歯が使われます。ご希望に応じて、セラミックなど見た目に優れた材料を選んでいただくこともできます。

インレー(詰め物)治療

このとき、前述した全顎印象採得が効いてきます。噛み合わせまで含めて型を取るので、詰め物と歯の境目(マージン)の適合がよくなり、その隙間から虫歯が再発する「二次虫歯」のリスクを下げられます。

C3(歯髄炎)

症状

虫歯が神経のある部分にまで達した状態です。

対応

ここまで進むと、何もしていないのにズキズキ痛むことが増えてきます。いわゆる「神経を取る治療」である根管治療が必要になります。

C3(歯髄炎)
C3段階の治療
根管治療

虫歯が歯髄まで届いた場合は、根管治療に入ります。根管治療とは、感染した歯髄を取り除き、根管の中を清掃・消毒したうえで、体になじむ材料でしっかり封をする治療です。

根管は細くて曲がりくねっており、すべてを完全に清掃・消毒するのは技術的に簡単ではありません。当院では時間をかけて丁寧に進め、できる限り抜歯を避けて歯を残す方向で取り組みます。

根管治療を終えた歯は強度が落ちているため、その後は「クラウン」と呼ばれる被せ物で歯全体を覆って補強します。

根管治療
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C4(残根状態)

症状

歯の頭の部分(歯冠)がほとんど崩れ落ち、根だけが残っている状態です。

対応

この段階まで進むと、歯を残すこと自体が難しくなります。抜歯を検討せざるを得ないケースも少なくありません。
抜歯となった場合は、その後の選択肢として入れ歯・ブリッジ・インプラントを含め、患者さんと一緒に考えていきます。

C4(残根状態)

当院の虫歯治療の特徴

当院の虫歯治療の特徴

正確な診断体制

虫歯は、見るだけでは判断しきれないことがあります。特に歯と歯の間や、以前の治療で詰め物が入っている歯の内側にできた虫歯は、レントゲンを撮らずに見つけ出すのが難しいです。

当院では、必要に応じてデジタルレントゲンや口腔内カメラを使い、虫歯がどこまで広がっているか、どれくらいの深さかを確認したうえで治療計画を立てます。

口腔内スキャナーについて

放射線を使わずに光で歯の内部を透かして観察する、口腔内スキャナーも併用しています。近赤外線などの光が歯を透過することで、肉眼やレントゲンでは見えにくい初期虫歯や、歯と歯の間にできた小さな病変まで画像として見せてくれます。

体への負担がほぼないため、何度でもチェックに使えます。削る必要のない段階で見つけて、削らずに済ませる方向に持っていけるため、非常に役に立つ機器です。

虫歯のように見えて、実は知覚過敏や歯の亀裂だったというケースもあります。診断に迷うときは複数の歯科医師で意見を出し合い、慎重に見極めるようにしています。

口腔内スキャナーについて

全顎印象採得による精密な型取り

多くの歯科医院では、治療する歯の部分だけ型取りをします。当院では、上下の歯列全体を含めた「全顎印象採得」を行っています。虫歯の部分だけでなく、噛み合わせ全体の関係を一緒に記録する型取りです。

ここまでする理由は、詰め物や被せ物は、噛み合う相手の歯や隣の歯との位置関係を正確に再現しないと、長く使ううちにどこかに無理がかかってしまうからです。

噛み合わせが合っていないと、特定の歯にだけ強い力がかかり、歯が割れたり、顎関節症の引き金になったりすることもあります。

十分な診療時間の確保

当院では、1回の診療時間として30〜60分を確保しています。これにより、以下のことが可能になります。

  • 詳しい検査と正確な診断
  • 治療内容のしっかりした説明と、患者さんの納得
  • 丁寧な治療
  • 必要な範囲をできるだけ1回でまとめて治療

結果として通院回数を減らせるので、患者さんの負担も軽くなります。短時間で次々こなすのではなく、1回1回を確実に積み上げていくほうが、長い目で見れば安定した結果に近づきます。

チーム医療による質の高い
治療

当院では、歯科衛生士・歯科技工士・歯科医師が一つのチームとして治療に取り組みます。
特に、院内に技工所を併設しているため、技工士が患者さんの口元を直接確認しに来てくれることがあります。色味、形、噛み合わせのニュアンスは、口の中を見て作ったものと、模型だけで作ったものでは、仕上がりがまったく違います。

型取りの精度、技工物の出来、装着時の調整など複数の工程で品質を揃えていくことで、保険診療の枠の中でも質を底上げすることができます。

治療の質を左右する
3つのポイント

治療の質を左右する3つのポイント
  1. 正確な診断虫歯治療は、診断のところで結果の大半が決まります。範囲と深さを正しく把握できれば、そこから先の治療方針は自然と決まってきます。
  2. 適切な切削範囲感染した部分はきちんと取り切る必要がありますが、健康な歯質はできるだけ残したい。これは「MI(Minimal Intervention:最小限の侵襲)」という考え方として知られています。
    歯は一度削ると元には戻りません。削りすぎると強度が落ち、将来割れるリスクが上がります。逆に削り残せば、そこからまた虫歯が広がります。
    虫歯に感染した部分だけを赤く染める「う蝕検知液」という薬剤を使ったり、器具で硬さを確かめたりしながら、削るかどうかを一手ずつ判断していきます。境目の見極めが難しい部位ではマイクロスコープを併用し、感染象牙質と健康な歯質の境界を視野いっぱいに拡大して確認します。
    肉眼では同じ色合いに見える部分でも、20倍以上に拡大すると質感の違いがはっきり分かるため、「削るべきところは取り切り、残せるところは残す」という判断の精度が上がります。
  3. 修復物の適合精度詰め物・被せ物と歯の境目に隙間があると、そこから細菌が入り込み、二次虫歯の原因になります。適合をよくするには、型取りの精度、技工士の技術、接着の手技、どこも手を抜けません。
    特に型取りのときは、歯茎からの出血や唾液の混入で精度が一気に落ちます。歯茎の状態を整え、しっかり防湿してから型を取る。基本ですが、これを徹底するかどうかで、5年後・10年後の差は確実に出てきます。

保険診療でも質にこだわる理由

保険診療だから質を落とす、という発想は私たちにはありません。むしろ、基本に忠実に、一工程ずつ丁寧に進めることで、保険診療の枠でも十分に質の高い治療は届けられると考えています。

私たちが時間をかけるのは、再治療のリスクを減らし、結果として患者さんの時間とお金の負担を軽くするためです。「早く・安く」ではなく、「確実に・長持ちする」。当院が虫歯治療で大切にしている治療の考え方はまさにこれです。

よくある質問

虫歯は自然に治ることはないのですか?
初期虫歯(C0段階)であれば、丁寧な歯みがきとフッ素の使用で再石灰化が進み、健康な状態に戻る可能性があります。
ただし、エナメル質に穴が開いたC1以降の虫歯は、自然には治りません。一度開いた穴は元に戻らないため、感染した部分を取り除き、適切に修復する歯科治療が必要になります。
痛みがなければ虫歯ではないということでしょうか?
そうとは言えません。痛みの有無で虫歯の有無は判断できないというのが正直なところです。
初期から中期の虫歯(C1〜C2前半)は神経から距離があるため、痛みを感じないことが多いです。
痛みが出てから来院されると、すでに虫歯が深く進んでいるケースが目立ちます。だからこそ、症状がないうちに定期検診で見つけることを当院では繰り返しお伝えしています。
全顎印象採得は必ず必要ですか?
全顎印象採得は、詰め物や被せ物の精度を上げるための型取り方法です。
特に奥歯の治療や、噛み合わせが複雑な患者さんの場合、上下全体で型を取ることで、長く保つ結果につながります。当院では、ご負担にならない範囲で、できる限りこの方法で型取りを行っています。
銀歯とセラミックの違いは見た目だけですか?
見た目の差は確かに大きいですが、それだけではありません。
セラミックは表面がつるつるして汚れが付きにくく、金属アレルギーの心配もありません。
歯との接着力が強く、境目の合いもよくなるため、二次虫歯になりにくいという利点があります。一方、金銀パラジウム合金は保険適用で費用が抑えられ、強度もあるため奥歯に向くという特徴があります。どちらにも理由のある選択肢ですので、口の中の状況とご希望を伺ったうえでご相談しています。
治療した歯がまた虫歯になることはありますか?
あります。治療した歯が再び虫歯になることを「二次虫歯」または「二次う蝕」と呼びます。
詰め物・被せ物と歯の境目はプラーク(歯垢)が溜まりやすく、ここの清掃が甘いと再発の起点になります。
当院では精密な型取りと合いのよい修復物で二次虫歯のリスクを下げていますが、治療後の定期メンテナンスと、日々のブラッシングはどうしても欠かせません。
虫歯治療は何回くらい通院が必要ですか?
進行段階と治療内容で変わってきます。小さな虫歯をコンポジットレジンで詰めるなら、1回で終わることもあります。
インレーやクラウンを作るときは、型取り・装着・調整で2〜3回の来院になります。
根管治療が必要な場合は、根管の清掃と消毒を何回かに分けて行うため、3〜5回以上かかることも珍しくありません。当院では1回の診療時間を長めに取ることで、できるだけまとめて治療を進め、通院回数を減らす工夫をしています。

特設サイトを見る

重度虫歯外来の特設サイトを作成しておりますので、治療を検討されている方はぜひ一度ご覧ください。