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前歯をきれいにしたい

前歯のマウスピース矯正と
セラミック治療

患者様の主訴

患者様の主訴

前歯をきれいにしたい

以前他院で治療した前歯の被せ物が、時間が経つにつれ変色し、最近では口を開けるたびに気になるようになったため、当院を受診されました。

ご要望は「作り物の歯のように見えてしまう上顎の前歯をきれいにしたい」でしたが、被せ物を交換するだけで解決できる状態ではなく、まず前歯の歯列を整えることが必要な症例でした。

治療前の問題点

  • 上顎前歯部の3本のクラウンが周囲の歯と比べて色が浮いており、また大きすぎる形状のクラウンもあり、印象が悪い状態でした。
    歯茎との境界部分にも段差があり、審美的に満足できる状態ではありませんでした。
  • 下顎前歯の右側に隙間があり、前歯全体の歯列バランスが乱れた状態でした。
  • 前歯部の歯並びにわずかな乱れがあり、被せ物を単純に作り直すだけでは根本的な解決にならない状態でした。
  • 既存クラウンの適合が不十分だったことから、歯茎に軽度の炎症の兆候が見られました。

本症例の治療について

治療計画

問題の本質は「前歯の歯列が整っていない状態で被せ物が装着されていた」ことにありました。そのため、セラミックへの交換を急ぐのではなく、まず部分的なマウスピース矯正によって前歯の位置関係を整え、その後に新しいセラミッククラウンを装着するという2段階のアプローチをご提案しました。

部分矯正は全体矯正と比べて治療範囲が前歯に限定されるため、治療期間が短く、費用面でも抑えやすいという特徴があります。目立ちにくい方法で治療を進めたいというご希望も踏まえ、マウスピース矯正の特性や治療の流れについて丁寧にご説明した上で、治療を開始しています。

治療の流れ

  1. 精密検査・治療計画の立案

    レントゲン撮影、口腔内写真の撮影に加え、「口腔内スキャナー」を用いて歯列のデジタルデータを取得し、前歯の歯列・咬合・骨格を総合的に評価しました。治療のゴールイメージを患者様と丁寧にすり合わせ、セラミックの色・形・明るさについてもご希望を確認した上で治療計画を立案しました。

  2. マウスピース部分矯正(前歯の歯列改善)

    前歯部分に絞ったマウスピース矯正を実施しました。下顎前歯右側の隙間の改善と前歯全体のポジション調整を行い、セラミッククラウンを装着するための土台を整えました。矯正期間中は定期的なチェックを重ね、歯茎の炎症も段階的に改善していきました。

  3. セラミッククラウンの装着(審美的回復)

    前歯の歯列が安定したタイミングで、既存の不適合クラウンを除去し、新たにセラミッククラウンを製作・装着しました。色調は患者様の天然歯に合わせたシェード(色味)を選択し、歯茎との境界部分も丁寧に仕上げることで、自然で美しい口元に仕上げました。

口腔内スキャナーによる型取りについて
口腔内スキャナーとは、小型のカメラでお口の中を直接スキャンし、歯の形や歯並びを3Dデータとして記録する機器です。
従来の型取りで使用していた粘土状の素材をお口に入れる必要がないため、えずきにくく、患者様の負担を軽減することができます。

治療前後の比較

治療前(初診時)の写真
治療前
治療後
治療後

治療前後の写真を比較して分かること

治療前後の写真を比較すると分かる通り、以前は上顎の前歯部にある3本のクラウン(被せ物)の色が周囲の歯から浮いており、形も大きすぎるために口元全体の印象が不自然になっていました。
また、前歯の歯列の乱れがクラウンの不自然さをより強調していました。さらに、歯茎との境界部分にも段差があるなど、見た目だけでなく歯茎の健康面でも問題を抱えていた状態でした。

しかし、治療後はマウスピースによる部分矯正によって、下顎前歯の隙間が解消されて前歯のバランスが整い、その土台の上に新しいセラミッククラウンを装着したことで、色・形ともに周囲の天然歯と調和した自然な仕上がりになっています。
歯の長さや幅も天然歯の形に合わせて製作したため、以前のような「作り物」のような印象はなくなりました。

また、適合の良いセラミッククラウンに替わったことで歯茎への刺激が軽減され、炎症も消退しています。口元全体として見たときに、統一感のある自然な歯並びが実現できたことが、写真からもお分かりいただけるかと思います。

担当医師より

「前歯をきれいにしたい」というご要望は一見シンプルに見えますが、その背景には歯列のバランスや既存の被せ物の問題が複合的に絡み合っているケースが少なくありません。本症例もまさにその典型で、被せ物だけを新しくしても同じ結果にはならなかったと思います。

本ケースでは、患者様の「まず前歯をきれいにしたい」というご要望を最大限叶えられるよう、部分矯正からセラミック治療までを一貫した治療計画として立案し、各治療段階で丁寧にご説明を行いながら、担当医である私が責任を持って治療を進めました。

患者様から、治療後は笑うときに口元を気にせずにいられるようになったとお聞きし、治療に携わった者として大変嬉しく思っています。

患者様 70代女性
治療時期 2025年3月
主訴 前歯をきれいにしたい
治療期間 9ヶ月
治療費 マウスピースによる部分矯正(非抜歯) 55万円
前歯のセラミッククラウン 45万円
リスク 矯正治療後の後戻り
過度な衝撃によるセラミックの破折